2020/3/27以降は、感染症法で建物への立入禁止や、交通の制限が可能となっています

掲題の件、根拠つきで書きます。

もともと、感染症法には、建物への立入禁止や、交通の制限ができる条文がありますが、対象は「一類感染症」に限られています。新型コロナウイルス感染症は「指定感染症」なので、そのままでは適用外です。

 

(建物に係る措置)
第三十二条 都道府県知事は、一類感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある建物について、当該感染症のまん延を防止するため必要があると認める場合であって、消毒により難いときは、厚生労働省令で定めるところにより、期間を定めて、当該建物への立入りを制限し、又は禁止することができる。
2 都道府県知事は、前項に規定する措置によっても一類感染症のまん延を防止できない場合であって、緊急の必要があると認められるときに限り、政令で定める基準に従い、当該感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある建物について封鎖その他当該感染症のまん延の防止のために必要な措置を講ずることができる。
(交通の制限又は遮断)
第三十三条 都道府県知事は、一類感染症のまん延を防止するため緊急の必要があると認める場合であって、消毒により難いときは、政令で定める基準に従い、七十二時間以内の期間を定めて、当該感染症の患者がいる場所その他当該感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある場所の交通を制限し、又は遮断することができる。

 しかし、感染症法には

 

第七条 指定感染症については、一年以内の政令で定める期間に限り、政令で定めるところにより次条、第三章から第七章まで、第十章、第十二章及び第十三章の規定の全部又は一部を準用する。
2 前項の政令で定められた期間は、当該政令で定められた疾病について同項の政令により準用することとされた規定を当該期間の経過後なお準用することが特に必要であると認められる場合は、一年以内の政令で定める期間に限り延長することができる。
3 厚生労働大臣は、前二項の政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、あらかじめ、厚生科学審議会の意見を聴かなければならない。

という規定があり、指定感染症は、政令によって規定が準用できると定められています(ちなみに第32、33条 は第5章にあるので準用可能です)。

というところ、政府はこの規定に則り、

と手続きを踏んだので、2020/3/27以降は感染症法で新型コロナウイルス感染症に対し、建物への立入禁止や、交通の制限が可能になりました。なお、罰金ですが罰則もあります。(第77条)

ということで、今現在は強制力がある措置がとり得ますので、ご注意くださいということで。

企業の方はBCP(事業継続計画)も今一度見直したほうが良いですよ。